求められるライティング力
現在の大学入試英語で出題されているライティングの問題は与えられた日本語を英語に直す「和文英訳問題」と、与えられたテーマについて自分の意見を述べる「自由英作文問題」の2つが主流となっています。
英検やTOEFL iBT、TEAPなどの民間の資格・認定試験でも自由英作文、いわゆる「エッセイ」を書かせる問題がしばしば課されています。それに加えて、書くだけではなく読む・聞く力も含めた技能横断的な英語力を求める問題も試験によっては出題されています。
大学受験においても、自分の意見を英語でエッセイ形式にして書く「独立型問題」を出題する大学が近年増えています。英語による発信力を求める昨今の流れを踏まえると、この傾向はさらに加速すると考えられます。さらに、読んだり聞いたりする力と合わせて英語を書く力が試される「統合型問題」に関しては、民間の資格試験、そして大学入試においても今後出題される機会が増えることが予想されます。
(参考:小論文問題の形式)
「独立型問題」とは?
「独立型問題」(Independent Task)というのは、「他の3技能から独立している」という意味を表しており、リーディング、リスニング、スピーキングからは離れてライティングの力だけを求める問題ということになります。
典型的な独立型の英語ライティングタスクの一例を挙げます。
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Do you agree or disagree with the following statement?
“Future generations will depend more on robots.”
Use specific reasons and examples to support your answer.
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次の意見に賛成ですか反対ですか。
「将来の世代はこれまで以上にロボットに依存するであろう。」
特定の理由と例を用いて自分の答えをサポートしなさい。
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求められるワード数は試験によって異なっており、日本の大学入試ではおよそ70文字から500文字までが課されています。民間の資格・認定試験でもおよそ80文字から500文字までと、求められるワード数はやはり様々です。
もちろん、問題文が英文である場合にはその英文を正しく理解できるくらいのリーディング力は必要になりますが、基本的にはこの「独立型問題」では英文を書く力のみがテストされると考えて良いでしょう。
次回記事では「統合型問題」について説明させていただきます。
(鈴木順一)