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2020大学入試改革!英語4技能と論理的表現のあり方を考察

「たとえば」と「つまり」と「あるいは」

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包含関係を意識


意味の範囲を気にすること。


これは表現の論理性を考える上で重要なことです。


現代文、特に評論文の問題に取り組む際には「どのような意味でその言葉が使用されているのか」をおさえる必要があり、それを考えるヒントが「意味の範囲」になります。「含み/含まれ」の包含関係を意識しなければ、馴染みのない言葉がたくさん出てきた場合には「読む気すらなくなる」という事態になりかねません。


とはいえ、しっかりと書かれた文章を「読む」場面においては、その文章にはさまざまな工夫が凝らされていますので、意味の範囲をおさえるチャンスはたくさんあるでしょう。注意深く読めば、その中のどれかを手がかりに文章中の意味を探ることは可能です。


意味の包含関係を特に気にしなければならないのは、文章を「書く」場面。自分から情報を発信する場面では「どのように伝えればよいのか」を考える必要が生じます。この意味では、「書く」のみならず「話す」ときにも、意味の包含関係を意識したいところです。

 

「たとえば」と「つまり」

 

  • 運動、たとえば、サッカーをすると気分転換になる

 

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「運動」の中に「サッカー」がありますので、「たとえば(例示)」という言葉を適切に使用できています。


少し順序を入れ替えてみるとどうでしょうか。

 

  • サッカー、たとえば、運動をすると気分転換になる


おかしい感じがしますよね。


ここでおさえたいのは、「たとえば(例示)」の「前」には、意味の範囲が広い言葉他方の意味の範囲を含んでいる言葉が示されるということ。「A、たとえば、B」と表現されるとき、「AはBを含む言葉」です。

 

A、たとえば、B

  • A:他方(B)を含む言葉
  • B:他方(A)に含まれる言葉


先にB(他方に含まれる言葉)を示したいときにはどうすればよいのでしょうか。


このときに使えるのが「つまり」です。

 

  • サッカー、つまり、運動をすると気分転換になる


「サッカー」「運動」の中に含まれていますので、「『サッカー』であるならば、同時に『運動』でもある」という状況です。これを表す言葉が「つまり」です。


「『つまり』って『A=B』の関係を示すはずなのに、意味の異なる『サッカー』と『運動』を『つまり(=)』の関係でつないでもいいの?」


もしかしたら、このような疑問を抱く人もいるかもしれません。しかしながら、いま扱っている文では「サッカー」という情報が先に示されており、「サッカー」が話題であると確定している状況です。「サッカーでないもの」は話題になっていません。


そして、話題になっている「サッカー」についてだけ見ると、その意味の範囲は「同時に『運動』でもある」と言えますので、(辞書的意味ではなく)文脈上の意味は「つまり(=)」の関係となります。

 

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少し順序を入れ替えてみましょう。

 

  • 運動、つまり、サッカーをすると気分転換になる


この文では「運動」が話題ですので、その後に「つまり、サッカー」と述べたときには、「運動の中には、サッカーでないものもあるのに、『運動、つまり、サッカー』はおかしい」という指摘がなされるでしょう。

 

「先に言ったことが先に伝わる」という情報伝達の順序を意識するのがコツです。


「じゃあ、先に『運動』って言いたいときにはどうすればいいの?」


そのときには、前に述べた通り、「運動、たとえば、サッカー」と言えばいいのです。

 

  • 運動、たとえば、サッカーをすると気分転換になる(
  • サッカー、たとえば、運動をすると気分転換になる(×

 

  • サッカー、つまり、運動をすると気分転換になる(
  • 運動、つまり、サッカーをすると気分転換になる(×

 

「つまり」と「あるいは」


以前の記事で、「A、あるいは、B」のような「or」の論理が使われているとき、「AとBは同一視されている」という話を紹介しました。

 

www.logical-notes.com

 
「AとBは同一視されている」というのは、「AとBは違うものだけど、いまは同じように扱われている」ということです。「AとBは違う」というのが前提にあります。その意味で、「A、あるいは、B」「A、つまり、B」と異なります。

 

  • サッカー、つまり、運動をすると気分転換になる


先ほどのこの例を

 

  • サッカー、あるいは、運動をすると気分転換になる


に書き換えると、おかしい感じがするのはそのためです。

 

  • サッカー、あるいは、野球など、運動をすると気分転換になる


以前の記事でも紹介した通り、このように複数の例を示すときには「あるいは」が有効です。「『サッカー』と『野球』は違うけど、『運動』の例示である点では同一視できる」からです。

 

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(吉崎崇史)

 

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