ロジカルノーツAdministratorの鈴木順一です。
英語講師をしています。
塾・予備校でのレッスンのほか、高校や大学で授業をしたり、各種試験を作成したりと、言わば「英語のプロ」として働いています。
本もいくつか書いており、「Integrated Skills for the TOEFL iBT®」松柏社(2017)、「TOEFL® iBT Reading Kindle Edition」国際表現力開発推進センター(2019)、「PRACTICAL EXERCISES FOR THE TOEIC® L&R TEST」松柏社(2021)は共著で出しました。
単著の「一気に攻略TOEFL ITPテスト文法」テイエス企画(2016)は、関西外国語大学英語国際学部専門必修科目「AES:Reading and Translation」で教科書に指定されたと聞いています(2019年度と2020年度)。CiNiiで調べてみますと、この本は、京都大学桂図書館、北海道大学附属図書館北図書館、神戸大学附属図書館医学分館、千葉大学附属図書館など、23の大学図書館に置いてもらえているみたいです。
このように「英語」を仕事にしているわけですが、今回のシリーズを通して、ぼくの英語学習歴を紹介したいと思います。
高校入学まで
英語講師の英語学習を振り返るとなると、皆さんが経験したこともないような学習歴を想像されるかもしれませんが、ぼくの場合、典型的な日本人のそれと異なりません。
昭和生まれであるぼくは、現代っ子たちとは異なり、特殊な英語教育を受けていたわけではありません。小学校で英語の授業はもちろんありませんし、中学も地元の公立学校に通っていたので、至って普通の英語の授業を受けていました。
中学一年生の終わりに英検5級を受検しました。正確に言えば、学校から受検させられました。結果は合格しましたが、とりわけて対策をしたわけではなく、中学一年生の英語の授業を受けた結果、合格できたという感じです。
この英検5級は、ぼくが唯一取得している英語資格になります。
高校入学後、勉強から気持ちが離れる
中学生の頃、勉強はそれなりにできたので、高校は地元にある公立の進学校に進みました。
英語学習から少し話がずれますが、ここでぼくの人生の一つの転機が訪れました。
進学校に進んだわけですから、当然周りの同級生たちも勉強が得意であり、ぼくは高校一年生の一学期の中間テスト、つまりは高校生になって初めて受けたテストで一度勉強を諦めました。
自分はそれなりに勉強も努力もできるタイプだと思っていましたが、周りの皆は自分以上に賢く努力ができる人間ばかりでした。正確に言えば、努力を続けられる人間がたくさん周りにいることに気づきました。中学3年間勉強を続けて、まだ高校生になっても勉強を続けないといけないのかと感じ、心が折れてしまったのです。
中学生時代に優等生であったぼくは、高校生になるといわゆる「落ちこぼれ」となりました。担任の先生からはよく叱られましたし、母親からは勉強のことで特に何も言われることがなくなりました。
今振り返れば理由はよくわかりませんが、高校生の時のぼくは勉強に対して情熱が全く湧きませんでした。勉強よりも、なぜ人間は生きているかなど、哲学的なことばかり考えていました。若気の至りでしょうか。
「駅前留学」へ
英語についてもとりわけて力を入れて勉強していたはずもありません。しかし、なぜか英会話スクールに通わせてもらっていました。何か目的があってのことではありませんが、駅前留学を高校二年生の時にしていました。
今思い出せるきっかけのようなものは、クラスメイトの、ある女子の存在です。彼女は帰国子女で英語を流暢に話し、英語以外の勉強もできる秀才でした。
彼女と深く話したことはありませんでしたが、授業中に先生から質問された時に答える彼女の英語は発音が美しく、ハッとしたことを覚えています。
「自分もあんなふうに英語が話せたらいいな」
そう思ったのです。
(鈴木順一)