実は、昨年、ロジカルノーツ名義で電子書籍を出版しようとしていました。まあ、オファーとかはありませんので、自費ですが。。
タイトルは、「ほんの少し先の未来を見る『先読みリーディング』の技術」です。
電子書籍出版計画の経緯
なぜ、そのようなことを考えていたのか。
少しでも受験生の役に立ちたい
まずは、真面目な話から。
2020年、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、学校ではリモート授業が実施され、予備校等も営業自粛期間が発生。学習進度の遅れが話題にもなり、受験産業に身を置く者としてはいろいろと考える日々を過ごすことになりました。
私たちはあくまで予備校講師であり、学校等の教育機関で働く身ではありませんので、日本の教育に及ぼす影響の一面しか知り得ません。ですが、「進学をサポートする」という仕事柄、「夢を追う人」の不安は、それなりには想像できていると思います。
そこで、「何かできることはないだろうか」と考えたとき、日頃の受験指導の中でお伝えしている「『先読みリーディング』の技術」をまとめようと決めました。
語彙・知識があっても読解できない
日本語と英語の違いはありますが、ロジカルノーツ共同管理人の吉崎と鈴木は、受験対策指導の現場において、「語彙力が同程度であるのに、読解力に差がある」というケースと向き合い続けてきました。1回目の緊急事態宣言時、オンライン会議等のやりとりを重ね、お互いの指導経験で感じたことを共有した結果が「先読みリーディング」でした。
出版しようとしていた「ほんの少し先の未来を見る『先読みリーディング』の技術」の「はじめに」の文章を紹介します。
「1回読んだ文章と2回読んだ文章、どっちのほうがわかりがいい?」
「もちろん、2回読んだ文章です」
「じゃあ、時間制限のあるテストで読解力をアピールしたいんだったら、どうすればいいかな?」
「読むスピードを上げればいいと思います」
「その通り。速読できる人や読み慣れてる人は有利だね。他には?」
「・・・」
「とても簡単さ。1回読んだときに2回読んだのと同じ効果を狙えばいいんだよ」
「そんなことできるんですか?」
「できるんだよ。読むのが上手な人は無意識かもしれないけど、それをやってると思う」
「そんなの習ったことないです」
「教科書には書かれてないかもね。『慣れ』にかかわるものは言葉で説明しにくいし。そんな方法を説明するのに挑戦してみるから、少しだけ付き合ってくれないかな」
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本書では、読むのに慣れた人が「どのように読んでいるのか」を説明します。それは「1回読んだだけで2回読んだ効果を狙う読み方」です。
そんな魔法のようなことってあるの?
魔法ではありません。読んだ言葉を手がかりに、先の展開を予想するだけです。
なぜ、2回読んだ文章はわかりがいいのでしょうか。それは【2回目の読み】が確認作業だから。すでに知っていることを改めて「確認するだけ」なので、わかりがいいのです。「復習したらよくわかる」的なものですね。
- 1回目の読み:「内容把握」のために読む
- 2回目の読み:「確認作業」のために読む
これを【1回の読み】のみで完結できればいいと思いませんか?
それを実現するのが、本書で述べる「先読みリーディングの技術」です。
しっかりと作られた言葉には、先の展開を教えてくれるヒントが散りばめられています。それをキャッチして、先の展開を予想すれば、「1回読んだだけで2回読んだ効果」を狙うことができるでしょう。
文章が、「『Aの話』の後に『Bの話』が続く」というものだったとします。
- ①:「Aの話」を読む
- ②:「A」の記述をヒントにし、「次は『Bの話』がくるだろう」と予想する
- ③:「Bの話」を読む
このときの③では、すでに頭の中で読んでいた「Bの話」の「確認作業」をしています。実際の「目」の動きだけを見ると「『Aの話』を読んだ後に『Bの話』を読んだ」という「1回の読み」にすぎませんが、「頭」の中では「『Bの話』を2回読んだ」のと同じような状態です。
ここで鍵となるのは「先の展開の予想が当たるか」ということ。本書では、当たる可能性を高めるコツのいくつかを紹介したいと思います。
先読みリーディングの技術は、「ほんの少し先の未来を読む技術」と言い換えてもいいかもしれません。あれっ、それって、ちょっとした「魔法」みたいですね。
ロジカルノーツ - logical notes
Senior Administrator:吉崎崇史
Administrator:鈴木順一
「先読みリーディング」は、いわゆる「行間を読む」に近いものであり、それなりに汎用性もあるのですが、受験テクニックの側面が強いものです。受験対策に不安を覚える人にとっての助けになればいいなあと思いながらの執筆作業でした。
ロジカルノーツの運営
さて、ここからは、「理念」というよりは「生存」の話をさせていただきます。
・・・わかりにくいですね。
「お金」の話だから、ちょっとぼかして「生存」と言ってみました。ロジカルノーツの「運営費」の話です。
ロジカルノーツ開設時
2018年の開設時は、「受験生しか訪問してくれないだろう」と思っていました。なので、クエスチョンマーク(?)を連想させる「はてな」という名前にピンときて、この「はてなブログ」サービスを利用することにしたのです。
調べてみて、「はてなブログ」サービスには、無料プランと有料プランがあると知りました。
いろいろ違いはあったのですが、そのときに着目したのは、「広告を消せるかどうか」ということ。無料プランだと広告が入り、有料プランだと広告を消せるのです。
当初は、受験生のアクセスのみを想定していましたので、「未成年者にふさわしくない広告を消したいなあ」と思い、有料プランにしました。
2年コースなら月額600円とかなので、「まあ、いいか」と・・・ここで「お金」を使ったのです。
有料プランにすると決めたら、「どうせお金を使うんだから、有料プランならではの機能を使いたい」となり、「何ができるのかな?」と調べます。
「ほう、独自ドメインが使えるのか」
無料プランだと、サイトのURLが「https://○○○.hatenablog.com」のような感じになります。でも、有料プランだと、この「hatenablog.com」のところを変えることができるのです。
「ほほう、独自ドメインにしたほうがカッコいいなあ」
もう心の中では「URLを『https://www.logical-notes.com』にしよう」と決まっています。独自ドメインを取得するために、諸々の契約を締結。「はてなブログ」の有料プランにした段階で「お金」を使ってますので、財布の紐はゆるくなっています。
独自ドメインがあれば、何ができるのか・・・そうです、そのドメインを使ったメールアドレスです!
Gmailであれば、メールアドレスの最後は「gmail.com」になります。独自ドメインを取得してると、メールアドレスの最後を「logical-notes.com」にできるのです。そうするための、契約を済ませました。
子どもの頃のお小遣いと一緒ですね。大切にしていた100円玉でも、10円くらいの駄菓子を買いに行くと、そのままズルズルと。。。
3年の間に
「受験生が無料で利用できる学習ツール」として始めたのですが、しばらくしてアクセス解析をしてみますと、「受験生以外の人」に読まれているなあと感じました。
いまでも覚えています。ブラジルからのアクセスが多かったことを!
当初は「論理的表現のあり方」を、つまり「どのように書くか」をテーマにしていたのですが、しばらくして問題意識が変わります。
「どのように書くか」の前に、「何を書くか」で悩んでいる受験生が多いのではないか。
そう考えたものの、「何を書くべきか」は、人によってさまざまです。なので、いろんな人の考え方が反映された文章をたくさん示し、それをヒントに「何を書こうかなあ」と考えてもらえるようなコンテンツも始めようと決めました。いまでは、その思いに共鳴してくださった寄稿者の方のエッセイも多数公開しています。
そうすると、嬉しいことではあるのですが、ロジカルノーツを運営するための作業量が増え、作業に集中できる環境が欲しくなりました。また、寄稿者の方を通じ、いろんな業界の話を聞くことも増え、世の中にあるさまざまな役割について「もっと知りたい」と感じるようにもなりました。
そこで、コワーキングスペースと契約することになったのです。
ちなみに、そのコワーキングスペースには快適な貸会議室もあり、読書会「マクニールの『世界史』を読む」の会場としても利用しています(現在は、コロナ禍のため中断)。
そんなこんなで、ロジカルノーツの運営費は上がっていきます。なので、近しい人からは、たまに心配されます。「お金、大丈夫なの?」と。
光栄なことに、複数の記事がSmartNewsでも取り上げられたということもあり、ロジカルノーツへの総アクセス数はそこそこありました。「広告入れればいいのに」といったアドバイスを頂戴することも多く、「マネタイズ」という言葉を聞くことが増えました。
当時、アフィリエイトの知識がまったくなく、「どんな広告が入るのかを自分で決めることができない」と思い込んでいました。受験生・未成年者にとって不適切な広告が表示されるおそれを考えると、広告掲載に踏み切れず。
「お金のことは、、、そのうち考えよう」
こんなことを思いながら、2020年を迎えました。
電子書籍出版計画
2020年の夏から始めた「ほんの少し先の未来を見る『先読みリーディング』の技術」の電子書籍出版計画。「売れたら運営費の足しになる」と、取らぬ狸の皮算用。
執筆が進むと、共同執筆者の吉崎と鈴木は相談をします。
「値段どうする?」
元々の方針的に、低価格にするつもり。でも、そうしたら運営費になりません。しかも、「安ければ売れる」というわけでもありません。あと、冷静になって考えると、「そもそも売れるような内容なのか?」という問題もありました。
うーむ。。
そんなことを考えているとき、1通のメールが届いたのです。
オファーメール
メールの送り主は、インターネット広告の会社の方。広告掲載に関する提案をしてくださいました。
先ほども述べました通り、「広告を入れる」ということについては消極的でした。しかしながら、オファーメールをくださった会社に関して言えば、思っていたものと違ったのです。
どの広告を入れるかを自由に選択できる!
そのため、受験生・未成年者に不適切な広告が表示されることを避けることが可能。ロジカルノーツの立場から「こんなサービスがあるんだ、いいなあ」と思えるものについて言及することは、私たちのコンセプトに反するものでもありません。
また、実際に案件一覧を確認してみて思ったのは、すごく勉強になるということ。世の中にあるさまざまなサービス・役割の存在を知ることができ、私たちの視野も広がると感じました。
そして、共同管理人の吉崎と鈴木で検討を重ね、前回の記事で初めて広告を入れた次第です。
電子書籍出版計画は・・・
さて、「ほんの少し先の未来を見る『先読みリーディング』の技術」の出版計画の話に戻ります。
結論から言えば、電子書籍化ではなく、このロジカルノーツ上で公開することに決めました。
「適切な価格がどのようなものなのか?」という問題が出たとき、「正直、めんどくさいなあ」と笑。テンションって、一度下がると、なかなか上がりません。。
ロジカルノーツの運営費はどうするの??
この問題に関しては、「広告入れることにしたので、もういいんじゃないか」と。私たちは性分的に「皮算用」が大好きなのです。
気分だけは、運営費の問題が消えています。
「もうさ、『先読みリーディング』は、無料公開でいいんじゃない」
こんな流れで、ロジカルノーツの新シリーズ記事、「ほんの少し先の未来を見る『先読みリーディング』の技術」が決まりました。
(吉崎崇史・鈴木順一)