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受験に臨む方々へのメッセージ|4浪目の受験ドキュメンタリー(13)最終回

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元大学受験生です。

 

高校卒業後、2年間の予備校生活を経て、2年間の宅浪生活をし、この間に受験自体を諦めたこともありましたが、今春から大学に通って勉強をしています。

 

振り返ってみれば、この4浪目の生活は、僕にとって大きな試練でした。精神的にもどん底を味わい、生きる気力を失った時期もありました。責任感を持って取り組むと約束したこの「4浪目の受験ドキュメンタリー」を中断してしまったこともあります。本当にいろいろありました。


「4浪目の受験ドキュメンタリー」を始めた頃、このサイトを管理している吉崎先生からは次のように言われました。

 

「公開した記事を読んでくれる人がいる。その人も君みたいに悩んでる人かもしれない。それは今年なのか、来年なのか、ずっと先のことなのかはわからないけれど、そういう人が指針にしたり、支えにしたりする可能性もあるわけだから、途中で投げ出さずに続けてね」


先の見えない受験勉強をしていた僕にとって、「誰かのためになる」という意識を持って取り組むことには特別な意味がありました。受験勉強自体を一時中断してしまった時期もありましたが、最後に「誰かのためになる」意識を持って、受験勉強で心身ともに苦しんだ僕の経験からのメッセージを書かせていただきます。

 

高校1、2年生の方へ

 


高校生活は楽しいですか?


高校1、2年生の時期は、勉強から離れる人も割と多いんじゃないかなと思います。特に高校受験を経た人バーンアウトだったり、中だるみだったり、勉強をしなくなるのは「あるある」だと思います。


僕自身もそうだったので、偉そうに「勉強しろ」とは言えませんし、「後で後悔しないために勉強はしときなさい」みたいな耳タコな話もウザイのでしません。


ただ一つだけ言いたいのは、「当たり前のことをやって当たり前に評価されるのは今だけだ」ということです。


課題を提出する、小テストをこなす、テスト勉強をする。


受験が目的であれば遠回りに見えるものもあるでしょうし、実際遠回りなものもありますが、わかりやすく競える相手用意されていて、実際競う機会が多数ある。フィードバックも得られやすく、モチベーションも維持しやすい。あなた達が普段うざいと思っている教師達でさえ、「勉強を教えて欲しい」と素直に頼れば強い味方になってくれるでしょう。


受験の「結果」以外でも評価してもらえる機会がある環境は、「結果」が全てな浪人生からすると羨ましく見えますよ。

 

高校3年生の方へ

 


高校3年生になれば、いやでも受験を意識させられると思います。


望んでもいないのに親や教師は「受験生」として扱ってくるでしょうし、それがプレッシャーになることもあるかと思います。


そんな高校3年生に言いたいことは二つあります。


一つ目は、「受験を甘く見ている」と言われるような人たちへ向けて。


大丈夫です。その自信のまま本番を迎えましょう。


世間では必要以上に受験生をビビらせるような風潮があったりしますが、全無視上等


受験の怖さがどうたらこうたら、とかいう話もありますが、受験の怖さなんて知らないに越したことありません「挫折を経験したことない」なんて大いに結構挫折や鼻をへし折られる経験なんてほっといても今後いくらでもするでしょうから、わざわざ大学受験で経験する必要はないでしょう。


反省なんて、人から促されてするものじゃなく、自発的にしてこそ身に染みるわけですから、たとえ受験をなめた状態だったとしても、うまくいったのであれば問題なしです。大学受験が自分を鑑みるタイミングではなかった、というだけの話です。


なので、自分に自信を持って準備をして、自信を持って受けてください「失敗した時に初めて反省する」で十分いいと思います


二つ目は、受験を重く捉えすぎて不安を抱えてるような人たちへ向けて。


大丈夫です。そもそも第一志望に受かった人よりも落ちた人の方が多い


それ以上でも以下でもないんですが、倍率3倍というと、定員の2倍の数の受験者は落ちてるわけですから、世の中の大半の大人第一志望に通ってません。そもそも大抵の人間は、色々理屈はこねますが、ノー勉で東大に入れるなら入るでしょうし、努力0で医者、弁護士になれるなら、おそらくなると思うので、受験に関して言えば東大に入れた人以外全員、第一志望に落ちてることになると思います。


それとどんなレベルの大学にも一浪とかマジで普通にいるので、「現役で受からないと終わり」とか思わなくて全然大丈夫です。あなたの周りの人間がどう言ってるのかは知らないですけど、世間のマジョリティ1年2年の休符なんて気にも止めません


それぐらい気楽に受験しましょう。

 

予備校生の方へ

 


少なくとも一度、受験においては失敗を経験したことだと思います。ある程度の危機感を持っていたほうがいいように思うのですが、持っていなくてもいいです。


1番の理想は、「なんとなく受験終わったわ」の状態で自身がある程度満足した大学に行けることだと思います。予備校に通ってるのであれば、まだ学校の延長な感じがあったりして、必要以上に不安感を覚えることもないんじゃないかなと思うので、危機感とかはあればいいくらいです。


その他は概ね高校3年生へ向けた発信とかぶるんですが、浪人生に何か言うことがあるとするなら、「いろんな大人の話を聞いてみよう」です。


将来を考える時間を得られて、志望校を上げることだってできるわけですから、現役時の自身と比べると選択肢が広くなったわけです。この機会に、できれば親、教師とは違った大人の話を聞いてみて欲しいです。特に、どういった経緯で今の仕事をしようと思ったのか、するに至ったのかなど、キャリアに関する話受験しか知らない人間の視野を広げてくれることでしょう。予備校講師には時々珍しいキャリアを持った先生などもいらっしゃるので、いい刺激になると思いますよ。

 

宅浪生の方へ

 


まず、宅浪生へ1番言いたいことは、生活リズムが最優先ということです。


これは、宅浪生は生活リズムを崩してはいけない、とか、受かるためにはリズムが大切、という話ではなく、病まないためのただの予防策です。


とは単なる脳の状態です。誰にでも起こり得ます


例えば、甘いものが好きな人間なぜ甘いものが好きなのかというと、甘いものを食べた時脳内で快楽物質が出るからです。もし甘いものを食べた時にストレスを感じるホルモンが分泌されるなら、その人は甘いものが苦痛で仕方がないでしょう。脳内物質が出るのを強制的に止めれば、もし目の前で最愛の人が亡くなっても無感情のままでいられるでしょう。それらと同様に、とは脳内物質が作り出す、脳の状態の一つなのです。


そして、孤独鬱という状態つくりやすくします。


宅浪生は予備校に通う浪人生と異なり、周りに同じような人間がいないため孤独を感じやすい環境にあります。


風邪感染症でも、衛生面であったり免疫力によって病気にかかりやすい場面かかりにくい場面があると思います。もし風邪が流行っているなら、かからないために手洗いうがいをしたり、マスクをするなど予防をするでしょう。


それと同様に、孤独を感じやすい環境下では、より入念に鬱の予防に気をつけて欲しいです。


次に、数多くの情報に踊らされず、信頼する情報自分で選びましょう。ただし、ネットから情報を集めるなら注意が必要です。たしかに、一部分だけであれば正しいこともあるのかもしれません。が、情報収集として使う場合には気をつけてください。


映画の予告映像を見たことがありますか?


僕は映画の予告映像が大好きで、youtubeでは、観る気もない映画予告だけをひたすら見たりしてます。ゲームでいうとトレーラーティザーとか言われたりしますね。予告編ってすごく面白くて、本編に無いシーンを使ったりはほとんどしないんですけど、詐欺に近いくらい内容がかけ離れてることもわりとあるんですよね。決して嘘はついていないんですけど、ホラー映画の予告コミカル映画っぽくもできてしまう。


ネットの情報も全く一緒で、脚色誇張脈絡無視の切り取り、一部分だけ見れば嘘では無いですけど、それだけで正しい情報が得られるかというとそんなことはない。おまけにオチは明かさないところまでそっくりです。


そのため、ネットから情報を集める時には、どういう人が、どういった人へ向けた、どこを目指しての情報なのか精査してください。情報を受け取る人物置かれている環境や前提によって話は大きく変わるので、発信された情報前後汲み取ることが大切です。


また、ネットの情報以上に大切にして欲しいのが、自身によるフィードバックです。


本当にその勉強法はあっているのか。


どれぐらい身についた実感があるのか。


志望校に受かるのに適しているか。


宅浪という性質上周りに頼る人がいないため、自分の経験から得られる一次情報は大切にして欲しいです。


そして、重要なのが、精査した上で信頼すると決めた情報源コロコロと変えないことです。よっぽど肌に合わないなら構いませんが、そうでないなら続けたほうがメリットは大きいです。


というのも、勉強法参考書などたくさん存在していて、どれが正解なのか迷うこともあると思いますが、正直勉強しさえすれば大抵の場合成績は上がります勉強法が合う合わないや、使う教材によって近道になったり遠回りになったりしますが、大まかなレベル感さえ外さなければ、だいたいやった勉強量比例します。それよりも1番怖いのが、勉強法をコロコロと変えて何も身に付かない場合があることです。たとえ特異な勉強法であっても、あなたの成績が上がっているならそれが正解です。受験生は同じ試験を受けますが、同じ勉強法で勉強しないといけないわけでは決して無いので、1番自信の持てる勉強法を選んでください


もし、今までの話を聞いて、自分で情報を精査できる自信がないのであれば、素直に予備校を頼るのもありだと思います。


宅浪といえども、生活リズム情報に踊らされなければ基本大丈夫です。あなたの受験をするのは、世間の受験生ではなくあなたなので、気負わず、周りに振り回されることなく、自分のペースで合格へ近づいていってください。

 

保護者の方へ

 


正直受験をしてる本人よりしんどい立場だと思います。


自身のことであれば打てる手もあるでしょうが、当事者でないにも関わらず、当事者以上に真剣なために、気苦労が絶えないことと思います。

 

正直子育てに関しては全くわからないので、子供の視点からの提案にはなるんですが、もし子供のために何かしてあげたいと思うのであれば、親自身が価値観を広げることをしてあげてほしいです。


親の価値観が、良い大学に入って、大きい企業に入ることこそが至高、というものであれば、その親に育てられた子供の価値観ひどく狭いものになってしまうでしょう。専業主婦主夫であればサラリーマンの第一線の世界を、サラリーマンであれば自営業やフリーランスの世界を、その他にも自分が選ばなかった世界について知ろうとして欲しいです。


もしかすると、子供に歩んで欲しい人生というものをもっているかもしれませんが、時代は変わりますし、その子供にとっては、どの道へも等しく進む可能性があります。どんな道を子供が選んだとしてもビビらないために、憶測ではなく正しい情報渡せるように、自分の知らない世界についてのことを、子供に対して何かしてあげたいと思うのならしてあげてください。


(Iくん)

 

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