社会が多様化していく中で、さまざまな進路選択が身近なものになっていくかと思われます。
今回の記事では、高卒後すぐに海外大学へ進学したYさんの体験記を紹介させていただきます。
「こういう人もいるんだなあ」と思う材料があれば、それに触れた人の選択肢が増えるかもしれませんし、参考になるかもしれません。あるいは、自分と違う進路を選んだ人の言葉に触れることによって、自らの選択についての捉え方が相対化され、これからの過ごし方が変わるかもしれません。
自分の言葉でものを伝える前提となるのが、「私はこういう人なんですよ」と言えること。このときに重要なのが比較対象となるサンプル。
これからの人たちに、いろいろな生き方を紹介すること。これも意義ある取り組みだとロジカルノーツは考えています。
ちなみに、今回、Yさんが推薦文も執筆してくださったので、記事の最後に紹介させていただいております。
【留学前】私と英語
私は兵庫県郊外の生まれ育ちなので、特に日常的に英語と関わることはありませんでした。
転機は中学1年生の夏休み。当時通っていた地元テニスクラブ主催の約2週間のアメリカ遠征に参加しました。日本どころか関西からあまり出たことのない私にとって、初めての海外は刺激的でした。それと同時に、外国人の友人をつくることや、テニスの試合でのミスジャッジへの抗議が出来ず、悔しい思いもしました。その時、一人でも海外で生きていける力を身に着け、日本にいては出来ない経験をしたいと思ったのが、私が英語を本格的に学ぶことになったきっかけです。
まずは英検準2級の学習から始め、基礎文法やリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングを学び、高校3年生の頃には英検1級とTOEIC920点を取得し、大学は英国のロンドン大学へ進学することになりました。
【留学中】英国での大学生生活
事前に英検1級などの資格を取得し、日本にいる外国人とのコミュニケーションに困ることはなかったので、自信を持って渡英しました。しかし、イギリスの現地の人たちが何を言っているか聞き取れなかったり、授業中にグループでディスカッションをしているときにまったく発言出来なかったりすることもたくさんありました。
日本人同士で過ごす時間が増えてしまうケースも日本人留学生には多いと聞きますが、幸いなことに私には趣味のテニスがあったので、大学のテニス部に入部し、文化の違いや語学の壁を気にせず、「仲間」として親しくしてくれるチームメイトと交流することが出来ました。その過程で、ネイティブスピーカーとのコミュニケーションを通じ、より実践的なスピーキングやリスニングのスキルを習得出来たと思います。
また、大学への正規留学だったので、学部での読書とエッセイの量は膨大でした。リーディング、ライティングについては、留学の準備としてTOEFLの対策をする中でスキルを伸ばしていましたが、留学したからこそ成長出来たと感じることも少なくありません。
経済学、経営学の文献をたくさん読む中で、読むスピードや短時間で理解するリーディング力が養われ、ライティングに関しては、自分が読んだ論文などの表現を自分自身のエッセイにも取り入れるようにして、向上させました。
英語力に関していうと、やはり日本で勉強をしていたときよりも、英語で生活する中で、ネイティブのような「感覚」を養うことが出来たと思います。また、英語だけでなく、海外に住むことによって得た経験は一生の財産になりました。
【留学後】海外大学生としての就活とその後
就職活動は、日本の学生とは違い、海外大学生向けの就活サービスを提供しているエージェントを通して行いました。OB訪問などは出来ませんでしたが、日本の大学から来ている交換留学生にたくさんの情報提供をして頂きました。
私が志望したのは、やはり海外とのやり取りが多い商社とメーカーでした。最終的には、日本の高品質商品と日本ブランドの海外での普及に貢献したいと考え、間接系の商社ではなく、製品を販売している日系メーカーに就職しました。
現在は、法務部門で海外の取引先との契約締結や、コンプライアンスの教育啓発活動を国内外の拠点にて行っています。やはり英語面では、日系企業では学生時代に海外に複数年滞在したことのある方は少ないので、重宝されます。ただし、英語が出来るだけでは、ビジネスとして新たな価値観を創造することは出来ないので、今は法律の勉強や実務を通して、スキルを向上させていきたいと考えています。
【推薦の言葉】
ロジカルノーツ管理者の吉崎先生にはこれまで大変お世話になりました。留学前は、予備校にて小論文や面接、自己推薦書などの対策サポートをして頂き、論理的思考や自己のアピール方法などをご指導頂きました。
「継続は力なり」という言葉もありますが、大学進学や就職をしてからは吉崎先生のご指導を受けることが難しくなってしまいました。しかし、このロジカルノーツには、その吉崎先生ご監修のもと、自分の気持ちをどう言葉にして相手に伝えるかについてのノウハウが詰まっており、いつも愛読させて頂いております。
自分の思ったこと、考えたことを、論理的に相手に伝えることは、学生にも社会人にも必要なスキルです。ぜひ、ロジカルノーツを利用して、その力を身に着けてみてください。