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「脱宗教」の流れと、今も昔も変わらないこと

先日実施した読書会【マクニール の「世界史」を読む】の第1回目では次のような発表を行いました。 www.logical-notes.com これについて、とあるキリスト教教会関係者から感想文が届きましたので、紹介させていただきます。 私はマクニールの「世界史」を「…

未知の過去に思いをはせて

「【読書会】マクニールの『世界史』を読む」の第1回目(シュメル文明以前)の参加者Aさんから振り返りコメントが届きましたので、紹介させていただきます。 図書:ウィリアム・H・マクニール「世界史(上)」(訳:増田義郎・佐々木昭夫)中公文庫(2008) …

いい大人がシュメル文明以前について話し合ってみた

2020年1月19日(日曜)に「【読書会】マクニールの『世界史』を読む」の第1回目を実施しました。 同じ言葉に触れたとしても、その読み方は人によって違います。 そして、その違いは、読み手の過ごしてきた時間が反映されたものです。 どのように感じたのか、…

【狩猟から農耕へ】共同体意識の高まり、生かされている意識の芽生え、そして、人を相手とする戦い

2020年、ロジカルノーツ主催の読書会をはじめます。 名称:マクニールの「世界史」を読む 図書:ウィリアム・H・マクニール「世界史」(訳:増田義郎・佐々木昭夫)中公文庫(2008) マクニールの「世界史」を少しずつ読み進めていく会となります。 第1回目…

読書会をはじめます

(某予備校での休憩時間) 鈴木「おつかれさまです。時間もありませんので、用件だけ。先日のセミナーで監査法人の方が参加されたじゃないですか。その方が読書会をしてほし・・・」 吉崎「やりましょう!」 鈴木「そう言うと思った!でも、ちゃんと聞いてく…

英文法のポリコレ

「男性と女性」を分け隔てない 英語には「politically correct」という形容詞、「political correctness」という名詞が存在します。日本語にすると「政治的に正しい、政治的正しさ」ということになりますが、「社会的に少数派の人々の人権に配慮した言動」の…

受験生が新聞を読むメリット

「新聞を読んだらいいんじゃない」 小論文や面接のレッスン講師として活動しておりますと、「自習時間に何をすればいいんですか?」と聞かれることがたくさんあります。他の科目と比べ、「この教科書をやればいい」というものがはっきりしないからでしょう。…

「それって理由になってる?」って言われないようにするために

説明を聞いたときに生じる疑問のパターン 自分の思っていることは自分だけのもの。だから、その内容を誰かにわかってもらおうとするならば説明をしなければなりません。 自分の思っていることは自分だけのもの。だから、その内容を聞いた人の心の中にはいく…

国際志向の強い高校生の将来ビジョン- 2010年代の前半と後半の違い

国際系学部受験は「出願」が大変 早稲田大学国際教養学部AO入試・ICU特別入学選考・関西学院大学グローバル入試・・・他にも国際志向の強い高校生がチャレンジする入試はたくさんあり、そういった入試に臨む人にとって「出願」は低くないハードルです。 英検…

Pleaseから考えるあれこれ

丁寧に頼むときに使われる「Please」 「please」には「表現を丁寧にする」という働きがあります。 Bring me some water. (私にお水を持って来て。) 例えば、この言葉は、命令文であり話し手が相手に水を持ってくるように依頼しているわけですが、 Please b…

「問題解決」の言葉のポイント

「問題解決」の文脈と表現 「問題解決能力が重要だ」・・・よく聞くこのフレーズ。耳にタコができそうです。そして、至らない我が身を振り返ると、心にグサグサと刺さります。ほんとうんざり・・・冒頭から話が逸れてしまいました。 「問題解決能力が重要だ…

「事実と評価・意見の区別」が「協働」の基本 − 「報告・連絡・相談」〜「ソラ・アメ・カサ」

ホウレンソウ、カクレンボウ ホウレンソウ・・・野菜のspinachではなく、「報(報告)・連(連絡)・相(相談)」のことです。山崎富治「ほうれんそうが会社を強くする - 報告・連絡・相談の経営学」ごま書房(1986)によって広く知られるようになったホウ…

現代文の新傾向 - センター試験2016(本試験)国語第1問

【新傾向】話し合っている状況の把握 最近のセンター試験現代文では、1つのテーマについて複数の人が意見を交わし合っている状況を把握する力も試されるようになってきています。 今回扱う2016(本試験)では、課題文を読んだ5人の生徒の「話し合いの把握」…

【関西医科大学】「何について語るのか」の判断で差がつく小論文問題

関西医科大学2018後期 高齢者医療と将来を背負う世代のどちらに税金を重点的に使うべきか。 少し表現をシンプルに書き換えましたが、このような問題が関西医科大学後期入試(2018)で出題されました。 今回は、この問題をもとに、「論述の際にはどのようなこ…

「たとえば」と「つまり」と「あるいは」

包含関係を意識 意味の範囲を気にすること。 これは表現の論理性を考える上で重要なことです。 現代文、特に評論文の問題に取り組む際には「どのような意味でその言葉が使用されているのか」をおさえる必要があり、それを考えるヒントが「意味の範囲」になり…

「志望動機」で伝えるべき情報

Instagramでも報告させていただいておりましたが、先日、看護系受験専門予備校トライアルゼミとのコラボ企画として「【看護学生限定】就活小論文講座」というイベントを行いました。 www.logical-notes.com その中で履歴書作成のアドバイスを求められること…

「対偶」を使って表現に論理性をもたせる

「逆・裏・対偶」 論理的表現について考えるために、少し「論理学」に触れてみましょう。 とは言え、特別専門性の高いものを扱うわけではありません。高校数学で習う「集合と論理」(数学Ⅰ)の単元の内容です。 「『A』ならば『B』」という命題に関連して、…

盛り上がること間違いなし!集団討論のレッスン案【あるカラオケ店へのアドバイス】

効果的な集団討論を たくさんの人が存在し、その考え方や感じ方がそれぞれ違っている。だから、世の中おもしろい。 これまでロジカルノーツではさまざまな記事を公開してきましたが、その根底にある考え方は共通しています。 いろいろな考え方や感じ方がある…

「自由英作文」には自由がない(2)

富山大学(医学部医学科)2018年度英語大問3 The following two stories (A) and (B) describe top athletes’ leadership displayed on their teams. Choose one of the stories and write a one paragraph English essay of about 200 words following the …

「自由英作文」には自由がない(1)

日本の大学入試で問われる英作文には大きく分けて2つの種類があり、いわゆる「和文英訳」と「自由英作文」に分けられます。前者はその名前の通り「日本語を英語に訳す」ことを求める問題です。そして、後者の「自由英作文」が昨今の大学入試において出題され…

「電子書籍の普及」に関するエッセイ(6)Q&A

以前の記事で「電子書籍の普及」に関するエッセイを扱いました。その内容に関して質問を頂戴しましたので、その回答もあわせて紹介させていただきます。 www.logical-notes.com www.logical-notes.com www.logical-notes.com www.logical-notes.com www.logi…

センター試験2013(本試験)国語第1問(2)

「消去法」の使いどころ これまでの2回の記事で「『消去法』の欠点」をお伝えしてきました。 www.logical-notes.com もちろん、「消去法」には利点もあります。たとえば、表現の細部に目を向けて考えることになりますので、「正確な情報を選ぶ経験値が高まる…

センター試験2013(本試験)国語第1問(1)

「消去法」じゃない解き方 センター試験のような選択肢型問題においては、選択肢に書かれている内容を細かく分析し、「課題文と整合しない情報」が含まれている肢を消去する方法(いわゆる「消去法」)を武器に戦う人が少なくありません。 しかしながら、「…

「消去法」についての考察

「消去法」の発想 現代文の出題形式は大きく次の2つに分けられます。 記述型 選択肢型 現行のセンター試験など「選択肢型」では、「選択肢の表現を細かく分解し、課題文とのズレを確認する『消去法』が有効だ」と言われることも多いです。 仮に5つの選択肢が…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(6)

今回の記事が本シリーズの最終記事となります。扱った問題は1つではありますが、さまざまな観点からの説明をしてきました。中には「ちょっと違うんじゃないか」や「こだわりポイントが私とは合わない」といった感想もあるでしょう。でも、それでいいんです!…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(5)

次の文章を英訳しなさい。途中の下線部には、ふさわしい内容を自分で考えて補い、全体としてまとまりのある英文に仕上げなさい。下線部の前後の文章もすべて英訳し、解答欄(約12cm×12行)におさまる長さにすること。(25点) 海外からの観光客に和食が人気…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(4)

さまざまなアプローチ 社会が変わることによって、その中で求められる能力も変わります。このことは人材育成を目的とする教育や入試の領域にもあてはまります。ロジカルノーツでは、京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】を「これからの日本社会の変化を見越した問…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(3)

「まとまりのある英文」 京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】について、下線部に「どういった日本語を補うか」を前回と前々回の記事では扱いましたが、今回からは全文を英文に直すことについて考えていきます。英語的観点に変わりますが、さまざまなアプローチの…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(2)

答は1つでない 2020年度の大学入試改革をどのように捉えるかは人それぞれだと思いますが、ロジカルノーツでは「論理的表現力」がますます重視されるようになる契機だと位置づけています。 www.logical-notes.com 論理的表現力が重視されるということは、どう…

京都大学2018(前期)英語【Ⅲ】(1)

特殊な和文英訳問題 京都大学2018年度(前期)の英語【Ⅲ】では特殊なライティング問題が出ました。この問題で要求される力を考えると、4技能時代の主流となる出題形式かもしれません。まず、問題を見てみましょう。 次の文章を英訳しなさい。途中の下線部に…

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